大森に住んでいる知人の家に
遊びに行くことになったのですが、
せっかく大森まで行くんだから、
家に行く前に、神社仏閣など
散策したいなと思いました。
で、どこに行くか調べてるうちに、
「大森貝塚」というキーワードが
出てきて、気になってしまいました。
大森駅には、記念の石碑があるようで、
神社仏閣に行くにも、まずは大森駅に
行かない事には始まらないし、スタートとしては
ちょうどいいなと、まずは大森貝塚に
ついての歴史散策をすることにしました。
大森駅に到着し、
ホームにある石碑を探すと
ありました。
日本考古学上最初の遺跡といわれる大森貝塚は、
明治10年(1877)
アメリカの動物学者E・S・モースによって発見され、
発掘調査の結果、
縄文時代後期の遺物が出土したことで、
国の史跡に指定となりました。
モースが、横浜から新橋へ向かう汽車に乗り、
大森駅を出発した直後に、
車窓から貝殻の堆積している場所を発見しました。
そんなことから大森駅に記念碑ができたようです。
ちなみに、大森駅はモースが発見する1年前の
明治9年(1876)の6月12日に開業してます。
大森駅西口を出て右に曲がって道なりに進むと、
NTTデータ大森山王ビルがあるのですが、
その近くに、「大森貝墟」の碑があるので、
見に行きました。
ビルの前には南方に棲むハイガイが発見された
ことを記念しての碑もありました。
案内に沿って進んでいくと、奥に
「大森貝墟」(かいきょ)の
碑がありました。
この碑はモース博士の訃報をきっかけとして、
博士と縁のある人たちが発起人となり、
功績をたたえるためつくられたものです。
線路との距離も短いから、車窓から
見ることができるかもですね。
ビルの前には、「大森貝墟」の碑の
2分の1のレプリカもあります。
NTTデータ大森山王ビルから
右に道なりに歩いて数分で、
大森貝塚遺跡庭園に到着しました。
園内は広く、開放的な雰囲気でした。
入って近くにトイレがあったのですが、
縄文土器をモチーフにしているところに
イメージの統一化というか、こだわりを
感じました。
モース博士の胸像があったり。
モース博士生誕の地、ポートランド市と
品川区が姉妹都市提携したことを
記念に建立された碑があったり。
地層をイメージした回廊は大きく、
階段で登れるようになってました。
他にも縄文時代の様子がわかる
プレートがあり、
ちょっとした学習コーナーの
ようでした。
こちらは、貝塚跡。
発掘調査で、実際に貝塚が発見された
地点を示しているそうです。
庭園奥には、大森貝塚の碑がありました。
こちらも線路のそばに建立されてますが、
これはモース博士が車窓から貝塚を発見した
ことにちなんで、車窓から碑が見えるように
したのでしょうか。
最初に見た「大森貝墟」の碑は大田区にあり、
大森貝塚の碑は品川区にあります。
大森駅を出てすぐの所で発見されたということで、
大森貝塚と呼ばれてますが、結局大田区と品川区
どちらが大森貝塚なのか?はっきりとしてない
ようですが、庭園に貝塚跡があるってことだけで
考えれば、品川区ということになるのでしょうか。
今回は行きませんでしたが、庭園整備などの
発掘調査の際に見つかった、魚や動物の骨
などが、品川歴史館に展示している
ということなので、
次の機会に見に行ってみようと思います。