西船に元日のみ限定で御開帳があり、
秘仏を見れる正延寺というお寺があります。
この事は前から知ってはいたのですが、
なかなか行けずじまいだったけど、ふと思い出して
元日の午後に行ってみました。
JR西船橋駅から徒歩10分ほどで到着。
参拝の後、寺務所へ行って、秘仏を見たいと
お願いしたら、副住職さんに案内していただきました。
「木造五智如来坐像」は小さくて、
柔和で素朴な表情の坐像でした。
秘仏は元旦の時にしか扉を開ず、
お寺の人も元旦以外は絶対に開けないとのことでした。
*写真撮影はNGです。
その代わりというか、案内のハガキをいただきました。
正延寺は明治41年(1908)に正覚寺と延命院が合併して
できたお寺で、秘仏は正覚寺の地中から発見されたもの。
ご本尊は大日如来となりますが、大日如来というと、
忍者がやるような印である「智拳印」を結んだものが印象的ですが、
当寺のご本尊はお腹の前で左の手のひらを右の手のひらの上にのせる
法界定印(ほっかいじょういん)です。
副住職曰く、真言宗のお寺で、智拳印ではない大日如来を
ご本尊としてるのは珍しいのだそうです。
ちなみに、智拳印は知恵を司る金剛界で、
法界定印は慈悲を司る胎蔵界となってます。
と、そんな印の区別の話をしていたら、真言宗には
よく、智山派と豊山派って言葉を聞きますがと言ったら、
簡単に説明していただけました。
弘法大師空海によって大きくなった真言宗ですが、
高野山から紀州の根来寺にて、その勢いが引き継がれて
いましたが、それを良しとしない豊臣秀吉によって
根来寺が攻められます。
その後、難を逃れた僧らによって、
京都では智積院(ちしゃくいん)
奈良には長谷寺ができました。
2つのお寺はそれぞれの派の総本山となり、
智積院は智山派の総本山(院名が由来)で、
長谷寺は豊山派の総本山(山号の豊山が由来)
として脈々と続いています。
(正延寺は豊山派です)
他にもいろいろと質問しましたが、ご親切にも
丁寧に副住職から教えていただけました。
そういえば、お寺に入る前に掲示板に正月限定の
御朱印があるのに気づき、それについて聞いたら、
正月限定の御朱印は三が日くらいまでかと思ったら、
1月いっぱいまでだそうで、直書きにこだわる森は、
直接書いてくださいますか?
と聞いたら、書きますとのことなので、日を改めて
参拝することにしました。
と、前置きが長くなりましたが、
後日再び正延寺に行きました。
本堂にて参拝後、右手にある寺務所へ。
今回も副住職が来て対応してくれました。
寺務所内には、通常のご本尊の御朱印はもちろん、
境内社の折戸弁才天の御朱印もあるってことを知りました。
限定の御朱印に至っては、4月限定の釈迦如来の
御朱印もあるという。。。
とりあえず、今回は正月限定御朱印、ご本尊、
折戸弁才天の3つをお願いしました。
すると、副住職から一文字写経という紙を渡されました。
御朱印は納経の証として授けるものだったから
ということから、写経まるまるは大変なので、
般若心経の中から好きな文字を1つ選んで、
願い事も書き添えて欲しいとのこと。
本来はそうであったはずですが、最近は
参拝記念の証のようになっている中、
原点回帰といいますか、御朱印をいただくことが、
よりありがたい感じがして、一文字と負担も軽いし、
いいなって思いました。
森は今回3つ書いて頂くので、3枚渡されました。
書き終えて渡すと、
納経いたしますと受け取ってくださいました。
出来上がった御朱印はこちら!
限定の御朱印
正月限定の朱色の文字が眩しいです(笑)
ご本尊の御朱印
お気づきでしょうか。右上の文字、
奉拝と書かれるのがほとんどと思われますが、
当寺では「奉納経」なんです!!
一文字でも納経は納経。
こうして納経の証としての文字を
書いていただけたのを見ると、いつもの
御朱印よりも、ちょっと感慨深く思えちゃいます(^^♪
この後、ブログのためってことで、
本堂内の撮影をしたいとお願いしたら、
快諾してくださいました。
寺務所から上がって、本堂へ向かう際、
塗香のススメというものに目が行きました。
「せっかくなので、塗香をしてからお入りください」
と副住職から言われたので、見よう見まねでやってみてから
本堂内に行きました。
(こんなことも、やるのとやらないのとでは
差があるような気がします)
本堂内に入ると、副住職がろうそくに火をともしてくださいました。
この扉の向こうに秘仏の「木造五智如来坐像」があります。
壁に掛かっている十王図が気になって眺めていると、
副住職から、「閻魔大王だけ顔が赤いんですよ」と
教えてもらいました。
あ、確かに閻魔大王だけ顔が赤いってことに気づきました。
なんでも、怒ってるから顔が赤いということのようですが(笑)
閻魔大王は儒教や仏教の影響を受けているので、
諸説紛々のようです。
ネットで調べると、閻魔大王も裁かれる側で、
一日に3回煮えた銅を飲まされるそうで、その苦痛に
耐えるため、顔が赤くなってるとか。。><
最後に副住職が、
こんなご時世なのでマスクを外すのは
良くないけど、マスクを外して、
お寺の香りを感じてみてくださいと
寺務所へ戻られました。
一人になった森はマスクを外してみました。
お線香の香りというか、独特の香りが感じられました。
「あぁ、お寺ってこういう香りするよな」って
なんだか、記憶がぶお~んと蘇った気がしました。
なんとなくいい気分になった時、副住職の粋な
演出だな。なんて思っちゃいました。
帰り際、改めて副住職にお礼のご挨拶した後、
ブログのために境内の撮影をすることに。
本堂左手前にはお砂踏み参拝所があります。
これだけで、四国八十八ヵ所巡ったことになるんだから
ありがたいです。
(柱の下にはちゃんとそのお寺の砂が埋まってるそうです。
いつか歩いて八十八ヵ所巡りたいと副住職が語ってたのが
印象に残りました)
その裏手には折戸弁才天のお社があります。
「この辺一帯は折戸と呼ばれてたんですよ」と
副住職から聞きました。
折戸という地名は全国にあるらしく、
海と山の境目に付けられる地名なんだそうです。
船橋市民ならわかると思いますが、国道14号線より
南側は昔、海だったので、それを思えば西船の
この地を折戸と言っても不思議ではないなと思いました。
ただ、船橋市民の森ですが、
折戸って地名があったってのは
初めて聞きました。
そこから派生して、静岡県の折戸ではナスが有名で、
一富士二鷹三茄子の茄子は、折戸のナスのこと
っていうのも副住職から聞きました。
ちょっと調べてみたら、丸っこい形で、
折戸の土地でしかできないらしいとのことで、
縁起担ぎにちょっと食べてみたくなりました^^
コロナ渦の中、直書きにこだわる森は、以前よりも神社仏閣に
行くことも減り、ブログの更新もえらいあいちゃいましたが、
こうして直書きをしてくださる神社仏閣もあるので、
相変わらずですが、マイペースでやっていこうと思います。
P・S 4月になったら限定の御朱印(釈迦如)の
ためにまた参拝に行こうかなと考えてます(^^♪